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8月24日、ついに実装された物静かな雰囲気とレースでの激しい気性の二面性が魅力的なスティルインラブ。
どこかヤンデレを思わせる雰囲気とは裏腹に、自己主張が苦手で存在感が薄いことに悩む彼女。
しかし、その元ネタとなった競走馬は、史上2頭目となる「牝馬三冠」を達成した、歴史的な名牝なんです。
この記事では、そんなスティルインラブのモデルとなった競走馬スティルインラブの輝かしい功績と、その裏にある儚い物語をウマ娘から競馬をはじめた初心者の方に分かりやすく解説していきます。
どうぞ最後までご覧ください。
スティルインラブは出ていなくても、全巻購入でSSR引換券を入手できる豪華特典付き。
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競走馬『スティルインラブ』とは
https://umamusume.jp/character/stillinlove
競走馬スティルインラブは、2000年5月2日生まれの2003年にクラシックを迎えた、03世代と呼ばれる栗毛の牝馬です。
名前の由来は英語でStill in Love、つまり「今でもあなたを愛している」という意味です。
勝負服で左手薬指にだけマニキュアが塗られている重い愛を感じさせるキャラクター設定は、この名前からきた演出でしょう。
日本競馬に革命をもたらした大種牡馬サンデーサイレンスを父に持つ良血馬ですが、彼女の配合で注目すべきは、「ヘイルトゥリーズン」というアメリカの競走馬の血を3代前と3代前の両方から受け継ぐ「奇跡の血量」、「3×3」という非常に濃いインブリード(近親配合)で生まれました。(人間で例えるなら『いとこ婚』)
この配合は馬の能力を飛躍的に高める可能性がある一方、気性の荒さといった弱点も強く現れる諸刃の剣。
ウマ娘での彼女の二面性は、この「血の宿命」が元ネタになっているのかもしれません。
また普段は物静かで影が薄いという設定は、史実で牝馬三冠を達成したレースが全て2番人気だったことに由来します。
常に1番人気だったのは、生涯のライバルとなるアドマイヤグルーヴでした。
一方で、レースで見せる好戦的な性格は、競走馬時代に古馬になってから表面化した気性の荒さが元ネタとされています。
当初は大人しい馬でしたが、徐々にレースで制御が効かなくなる面が出てきたそうです。
また、ウマ娘のスティルインラブがお菓子好きなのは、主戦だった幸英明騎手が甘いもの好きであることから来ています。特にチョコレートやビスコが大好物だとか。
幸騎手にとって初のG1制覇をもたらしたのがスティルインラブであり、「スティルがいなければ今の自分はない」と語るほど、深い絆で結ばれていました。
接点のあるウマ娘たち
トリプルティアラ ウマ娘
- メジロラモーヌ
- ジェンティルドンナ
- デアリングタクト (ウマ 娘未実装)
- アーモンドアイ (ウマ娘 未実装)
同世代 ウマ娘(03世代)
- ネオユニヴァース
- ゼンノロブロイ
史実で対戦経験のあるウマ娘
- タップダンスシチー
- ゼンノロブロイ
- スイープトウショウ
- アドマイヤグルーヴ (ウマ 娘未実装)
この他にも、主戦騎手が幸英明騎手だったホッコータルマエ、厩舎が同じであったトウカイテイオー、そしてノーリーズン・ビリーヴ・トランセンドは馬主が同じ、ノースヒルズ所有のウマ娘つながりです。
栄光と苦悩のレースキャリア
https://x.com/uma_musu/status/1827225608860135862
2歳の時、11月30日に阪神競馬場で行われた芝1400mの牝馬限定の新馬戦に勝利後、3歳時のレースで2連勝を飾ったことで、一気に牝馬クラシック戦線の主役に躍り出たスティルインラブ。
しかし桜花賞トライアルのチューリップ賞で2着に敗れると、幸騎手は乗り替わりも覚悟したほど落ち込み「このまま、この子(スティルインラブ)と、遠くへ逃げたい」と思ったほどです。
それでも「本番に生かしてくれれば」との激励を陣営から受け、コンビ継続でクラシック本番へと向かいました。
- 桜花賞
最大のライバル・アドマイヤグルーヴを抑え、見事1着。人馬ともに初のG1タイトルを獲得。 - オークス
レース中に蹄鉄が外れるアクシデントを乗り越え、メンバー最速の末脚で力強く勝利!ベガ(アドマイヤベガの母)以来10年ぶりの牝馬二冠を達成。 - 秋華賞
前哨戦でアドマイヤグルーヴに敗れたことで、他のレースと同様に2番人気。
しかし本番では猛追してくるライバルを3/4馬身差で抑え込み、秋華賞創設後は史上初、メジロラモーヌ以来17年ぶり史上2頭目となる牝馬三冠達成。
三冠達成後スティルインラブは古馬との初対決となる、エリザベス女王杯に出走します。
ここでもアドマイヤグルーヴとの一騎打ちとなり、壮絶な叩き合いの末、ハナ差で敗れて2着。
ライバルに母子三代(*)G1制覇を許す形となりました。
(*)母母 ダイナカール 、母 エアグルーヴ
しかし世代GⅠ3勝、古馬と混じったGⅠでも2着、キャリア全体で見ても連対を外したのは1回という極めて優秀な成績残したスティルインラブ、その勢いで古馬戦線へ進むことを期待されていました。
連対:競走対象が1着または2着になること
ところがスティルインラブはまるで燃え尽きてしまったかのように、古馬時代は長い不振に陥ります。
古馬初戦の金鯱賞ではタップダンスシチーが見事な逃げでレコードタイムを記録する中、スタート前から発汗が非常に目立ち、ゲートでも立ち遅れて8着。
その後のレースも掲示板に載ることさえ稀になり、インブリード(近親配合)の影響から、気性の荒さが目立つようになっていきす。
そして2005年の府中牝馬ステークスで最下位の17着に大敗したのを最後に、競走生活から退くこととなりました。
引退後のスティルインラブ

引退後のスティルインラブは故郷の牧場で繁殖牝馬となります。
初年度の相手には、後の名種牡馬キングカメハメハが選ばれ、2007年2月に「ジューダ」という栗毛の牡を無事に出産しました。
しかし同年8月、小腸の捻転による腹痛(腸重積症)を発症し、わずか7歳でこの世を去ってしまいます。
唯一遺された産駒であるジューダも種牡馬になることはできず、三冠牝馬の血を後世に繋ぐことは叶いませんでした。
一方、ライバルのアドマイヤグルーヴは繁殖牝馬として、二冠馬ドゥラメンテを産み、その血統を現代に繋いでいくという、あまりにも対照的な結末です。
普段の物静かな姿と、レースでの狂気的な走りの二面性。
そしてどこか漂う儚げな雰囲気は、光と影に満ちたスティルインラブの競走生活そのものだったのです。
ウマ娘の育成シナリオがさらに深く楽しめること間違いないでしょう。
きっと、彼女の「愛」の重みがより深く感じられるはずです。
